国際環境と世界の発展の大勢について、今世紀初め、中国共産党中央委員会は国情を全面的に分析し、発展段階について精確に判断し、遠い将来まで見通した戦略的判断を行った。21世紀初頭の20年間は、中国がしっかりとチャンスをつかみ、大いに力を発揮できる重要な戦略的チャンス期と位置付けている。中国はこの20年間で力を集中して数十億人の人口に恩恵を与え、より高い水準の小康(ややゆとりのある)社会を築く必要があるのだ。(文:胡鞍鋼・清華大学国情研究院院長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
小康(ややゆとりのある)社会構築のために、中国はより効率的に利益を向上させることを基礎とし、国内総生産(GDP)を2000年比で4倍にし、総合国力と国際競争力を顕著に高めるとした。すなわち20年間でGDPを7.2%前後アップさせるという計画だ。
1978年から2000年までに、中国は年平均9.7%の高度成長を維持した。21世紀になって、すでに大きかった中国のGDPがこの高度成長を維持するのは困難だった。したがって、中共中央委員会は慎重な考慮と多方面から論証を行い、7%以上の成長維持を打ち出し、小康(ややゆとりのある)社会の全面的建設というコアとなる目標の基本要求を満たした。同時に経済インフラ、市場の潜在能力、体制の環境から判断しても、中国がこの成長速度を達成することは完全に可能だとしている。
過去10数年間の実践は、中国がこの目標を提出する自信があるだけでなく、前倒しで実現する能力があることを証明している。2000~2015年の中国のGDPの年間成長率の予期目標は7.2%だったが、実際には9.6%だった。物価変動の影響を差し引いた実質価格では、2015年のGDPは2000年の3.955倍であり、すでにGDP4倍の目標に近づいている。2016年の3四半期のGDPは前年同期比6.7%増で、2000年以降でその経済成長率が最低の年となるが、2016年の中国の予想GDP(6.7%で算出)は2000年の4.22倍であり、GDP4倍の目標を4年前倒しで実現することになる。
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