■米国の「自由」カードはいわゆる「航行の自由」権
米国の介入前、毎年各種船舶約10万隻が「不自由」なく南中国海を通過し、まさに南中国海の自由航行の伝統によって世界の半分以上の海上貿易が支えられていた。だが米国は2015年以降、南中国海の「航行と上空飛行の自由」の名目で、中国の南沙(スプラトリー)諸島周辺海域に繰り返し軍艦を近づけ、進入させ、頻繁に軍用機に関係空域を通過させた。これは横暴で挑発的な行為以外の何ものでもない。
■米国の「法の支配」カードはいわゆる「国際法を守る」粉飾
米国は国連海洋法条約(以下略称「条約」にいまだ加盟していない。これは各大洋への米軍部隊の出入りの自由と機動性を最大限維持し、一方的な海上行動を取って、他の沿海国が「海洋主張」を行ない、米国の海洋覇権に挑戦することを防ぐためだ。1979年、米国は「条約」締結前にいわゆる「航行の自由計画」を打ち出し、国際海洋法の枠組外で「米国式海洋覇権」を定め、主導し、発展途上国を「航行の自由計画」の被害者にした。米国の「法の支配」の主張は、利己的な覇権行為以外の何ものでもない。
■米国の「安全」カードは「中国脅威論」を喧伝し、「米国の保護の傘」を売り込むもの
自らの戦略的意図を広め、ASEAN諸国を自らの仕掛けた戦略的わなにはめると同時に、自らの武器をより良く売り込むため、米国は東南アジアで「南中国海緊張論」を作り出し、「中国脅威論」を喧伝し、「米国の保護の傘」を売り込んでいる。過去数年間、米国は半数以上の軍艦を太平洋地域に配備し、日本やフィリピンとの同盟を強化し、南中国海及び周辺海域で頻繁に軍事演習を行ない、同盟国やパートナーを巻き込んで南中国海で標的性の極めて強い「合同巡航」を実施し続け、頻繁に空母をアジア太平洋地域に出没させ、軍事的威嚇によって「安全引力」を作り、さらに多くの関係国が米国という「大きな山」に頼るようにしようとしてきた。これは武力を乱用する、好戦的心理以外の何ものでもない。
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