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豪州の潜水艦を受注できず騒然とする日本

人民網日本語版 2016年04月27日13:46

オーストラリアのターンブル首相は26日、フランスの海軍造船企業DCNSがドイツと日本を破り、潜水艦12隻を受注したと発表した。390億ドルの大型発注はオーストラリアにとって過去最大の防衛装備調達だ。フランスのオランド大統領が「歴史を創造した」ことに歓呼する一方で、東京は落胆している。環球時報が伝えた。

日本の中谷元防衛相は26日の記者会見で、オーストラリア側と協力できないことを「大変残念だ」と述べ、日本側の設計を選択しなかった理由の説明を求めるとした。一方で、日本とオーストラリアの戦略協力パートナーシップが揺らぐことはないとした。時事通信社は26日、日本が官民一丸で参加した事業でも最終的に選定されなかったことは大きな失望だと報じた。日本はリーディングカンパニーの三菱重工と川崎重工の建造する「そうりゅう」型潜水艦をベースにしたが、オーストラリア側は日本は武器装備輸出および海外での建造経験がなく、大きなリスクがあると考えた。

「歩み始めたばかりの日本の防衛輸出工業にとって重大な打撃だ」。ロイター通信は、日本がオーストラリアに「そうりゅう」に似た4000トン級潜水艦の建造を提案したことを報道。受注すれば、軍事力を一層重んじる安倍氏の安全保障政策の重大な進展を示すものだとした。また、日本が数十年実行してきた武器輸出禁止を解除したことを指摘。日本との契約締結は日豪の一層緊密な戦略・防衛関係を揺るぎないものにするが、最大の貿易相手国である中国を怒らせる危険性があると報じた。共同通信社は26日、日本政府は2014年4月に武器輸出禁止政策を変更して「防衛装備移転三原則」を定め、戦後初めて軍事技術の移転を本格的に開始したが、初の大型受注は安倍政権の意図通りには進まなかったと報じた。

オーストラリアのアボット前首相は当時自ら日本側に働きかけており、潜水艦12隻の受注はほぼ日本のものだと見られていた。安倍氏はこの大口受注によって武器輸出三原則見直し後の最大の成果を挙げようとしていたが、受注間際で逃すこととなってしまった。九州大学のある教授は取材に「安倍氏は初めから終りまで政治的要素を持ち込みすぎた。『軍事同盟を形成して中国に対抗する』色彩を濃くし続けることは、オーストラリア側に大きな政治的リスクをもたらすものであり、反対にマイナスの効果を果たした」と指摘した。(編集NA)

「人民網日本語版」2016年4月27日

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