まず刃物で形を作り、ハサミで切り出していくと数分で飲料用の缶が生き生きとした美女に切り出される。これが湖北省宜昌市の朱新泉さん(66)の特技である「空き缶立体彫刻」だ。彼はこの技法で全国民間芸術名家にリスト入りした。
朱さんは同市の幹部を退職してから、空き缶立体彫刻に出会った。元々は2001年のドイツ旅行がきっかけで、当時空き缶を使用して花びら型に切り取りペン立てを製作する人を見たとき、美しい外観と実用性を兼ね備えている上、廃品も利用できると感じた。のちに絵の素養がある朱さんは仕事の合間に空き缶をいじり、空き缶の立体彫刻の製作方法を模索した。
朱さんの空き缶立体彫刻芸術作品は大小さまざまで、描かれている山水、花鳥、人物、文字には金属的な質感、切り絵の味わい、中国画の技法、彫刻の特色を兼ね備えている。
現在、朱さんはすでに200点余りの空き缶彫刻の作品を生み出しており、大半を無償で友人に送っている。朱さんは、「自分はこれらの芸術の創作過程を楽しんでいるので作品がいくらで売れるのかという事には関心はない。今度も今まで通り作品を作り続けていく」と語る。(編集JK)
「人民網日本語版」2016年4月13日