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ドッキング目標機「天宮1号」が引退、2号にバトンタッチ

人民網日本語版 2016年04月05日14:42

中国有人宇宙飛行事業弁公室は、ドッキング目標機「天宮1号」が、正式にデータサービスを終了し、大気圏に再突入し焼却処分されることを発表した。多くのネットユーザーは「5年前に家族とテレビの前に陣取り、きみが打ち上げられた時のあの興奮を忘れられない。きみと神舟8号・9号・10号との『宇宙でのキス(ドッキング)』が忘れられない」などのコメントを寄せ、軌道上を1630日飛行している宇宙ステーションの「先駆者」に別れを告げている。人民日報海外版が伝えた。

天宮1号からバトンタッチする天宮2号の総組立が完了し、打ち上げに向け各システムの調整が急ピッチで進められている。天宮2号は、今年第3四半期に打ち上げを予定。「バトンタッチ」と言うことには、まず技術設備のレベルアップという理由がある。中国航天科技集団が発表した情報によると、天宮2号の大きな改善点には、設備の高級化、ペイロードの拡大、内部環境の改善が含まれる。天宮2号のシステム設計はモジュール化されており、問題が生じた際にスムーズに取り替えるか、軌道上で修理することが可能だ。これは中国の宇宙事業としては初の快挙だ。

うち新たに取り付けられるロボットアームは、船外の輸送と補修の試験を実施する。宇宙ロボットアームとは何だろうか?中国航天科技集団公司第五研究院総体部宇宙ロボットアームシステム研究所の高昇副所長は、「分かりやすく言えば、これは典型的な宇宙ロボットだ。よく知られている産業用ロボットアームと同じく、宇宙ステーションの軌道上での組立、補修、貨物の輸送と運搬、宇宙飛行士の船外活動の補助などに用いられる、宇宙ステーションの建設と運営の重要な設備だ」と説明した。

中国人科学者はこの長さ10メートル以上の「腕」を作るため、16件の重要技術を確立した。自主匍匐および両腕同時操作というモデルを初採用し、大範囲・高負荷操作および局部の細やかな操作を実現する。

いわゆる「自主匍匐」とは、ロボットアームの興味深い「歩き方」と理解できる。ロボットアームは先端と後尾を交換するようにして、すべての場所に移動できる。宇宙には重力がないが、速度が速く慣性の強い宇宙で物をつかむのは容易なことではない。ましてや地球から遠く離れたロボットアームがどのような姿勢で、どれほどの力を使うかを独自に判断するのは困難だ。これについては、天宮2号で試験をする必要がある。

設備の試験を行うほか、天宮2号は来年上半期に無人補給船「天舟1号」とのドッキング、資源補給の技術を検証する。これも世界的な難題だ。しかも今後さらに長期的に軌道上を飛行する恒久的な宇宙ステーションを建設する上で、推進剤が絶えず消耗されることになる。天宮2号は補給技術の実験をする必要がある。(編集YF)

「人民網日本語版」2016年4月5日

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