ネット有名人を指す「網紅」という言葉は、目下の流行り言葉であり、また1つの時代を表す言葉だ。今という時代の中で、ネット有名人のモデルは風雨にさらされてさまざまな変遷を遂げ、ネット有名人の経済や生態圏が生まれており、今後はネット有名人が現金を稼ぎ出す経済モデルが出てくるとみられる。
モバイルインターネットの時代には、中継アプリケーションを利用して、誰もがネット中継できるようになり、ネット有名人になることがますます容易になった。遠くない将来には、ネット有名人が現金を稼ぐ経済モデルがますます明確になるとみられ、これは一つの流れであるだけでなく、こうした職業がごく当たり前に存在するようになることが予想される。
ネット通販の専門家・丁辰霊さんは、「今日のユーザーは雑誌を読まなくなった。トレンドは今やネット有名人から生まれる。ユーザーはネット有名人から情報を得るし、ネット有名人のライフスタイルに強い関心を抱いている」と話す。
たくさんのきれいな女性が芸能人にならず、ネット有名人になるのはなぜか。それは売上高の10~20%を受け取れるから、利益の30~40%が手に入るからだ。ネット通販企業(主にアパレルのネット通販企業)にしてみれば、淘宝でアクセス数を獲得する努力をせずに済むということで、40~50人のネット有名人と契約すれば、彼らがアクセス数もフォロワーも連れてきてくれるので、在庫管理、物流、配送、モデル設定、運営などのサービスさえしっかりやっておけばよい。ネット有名人はファンと双方向(インタラクティブ)に交流しようという意欲や交流のレベルがスターをはるかに上回る。双方向の交流はもうけを生むからだ。スターはイメージが傷つくことを恐れ、一般的にファンに直接ものを売るということはしない。ネット有名人はどちらかといえばライフスタイルの提唱者に似ており、ファンと双方向に直接交流し、商品を直接販売する。
ネット有名人は本質的には情報通信(IT)産業ではなく、コンテンツ産業だ。ユーザーを引き寄せるのはそのコンテンツだからだ。ネット有名人経済誕生の背景にはモバイルインターネット世代、動画世代がいて、大勢のユーザーの視線を引きつけるのは個人のブランドだ。