文化部(文化省)は30日、第1四半期の定例記者会見で、2016年から国家級無形文化遺産を代表する伝承者の育成補助金の基準額は毎年1人当たり1万元(約17万3千円)から2万元(約34万6千円)に引き上げると発表した。北京日報が伝えた。
2008年以来、中央財政が国家級無形文化遺産伝承者に対する育成活動に補助金を支給しており、毎年1人当たり8千元(約13万8400円)を基準としており、2011年における補助金の基準は毎年1人当たり1万元(約17万3千円)に引き上げた。文化部無形文化遺産司の馬盛徳・巡視員は、「今回、育成補助金の再度の引き上げにより、一部の伝承者が育成活動において直面する問題を解決することができる。伝承者の積極性を引き出し、伝承者の保護における社会一般の注目を導くのに重要な意義を持つ」と話す。
中国が発表した国家級無形文化遺産おける代表的な伝承者1986人のうちすでに295人が死亡している。無形文化遺産において「人が去り、技が失われる」という状況を最大限避けるため、文化部は2015年、満70歳および70歳以下で体力が低下し病気を抱える国家級無形文化遺産伝承者300人に対し緊急的な記録作業を開始し、伝承者の知識技能を、口頭で伝授する動画や技術伝承の講義用動画などの方法で記録・保存している。(編集JK)
「人民網日本語版」2016年3月31日