▽賃金格差の解消は難しい
賃金について、同報告書はILOのこれまでの見通しを実証した。世界の女性の平均賃金はいまだに男性の77%だという。
同報告書は、「こうした賃金格差は教育水準や年齢によって説明できるだけでなく、女性が従事する仕事への評価が低いこと、女性が得意とする分野・産業に必要な技能への評価が低いこと、性差別、産休の必要性、子供の世話などのため労働時間が短いことが主な原因として考えられる。
世界的にみれば、賃金を受け取っている女性労働者の38%が社会保障を受けておらず、サハラ砂漠以南の南アフリカではこの割合が63.2%、南アジアでは74.2%に達する。
同報告書の主要執筆者の一人であるローレンス・ジョンソン氏は、「世界の女性は働く場所で両性の平等を求めているが、賃金格差解消の取り組みだけでも大変な任務で道のりは遠い」と話す。
ライダー事務局長は、「私たちの行動は素早く、効果的で、深遠なものではなければならない。ムダにする時間などない」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年3月10日