中国人の旅行にとってショッピングは不可欠。申年の春節(旧正月、今年は2月8日)を控えた日本各地では早くもビジネスチャンスに狙いを定め、様々な取り組みを行い中国人観光客をひきつけようとしている。ただあるベテラン業界関係者は日本における「ショッピングの罠」に注意が必要だと警告する。新華網が伝えた。
日本の「ショッピングの罠」にご注意!
Wさんは日本の大手旅行会社で長年勤務するベテラン業界関係者。彼女は取材に対し、日本には各種の「ショッピングの罠」が依然存在しており、その中には形式を変えただけにすぎない罠もある。
一部の無登録(違法)の現地旅行会社や闇ガイドなどが観光客を辺鄙な場所の免税店と称する場所に連れていき買い物させるというのは長い間存在する典型的な「ショッピングの罠」である。これらの違法店の化粧品や「健康」食品、「ハイテク」製品等が販売価格よりも何倍も高い価格で売られていたり、ニセモノの粗悪品が売られている場合もある。
ガイドの騙しテクニックも日々進化し続けている。しかしそのほとんどが観光客を「洗脳」という「話術講座」に参加させることで、高額商品を観光客に売りつけるというもの。Wさんによれば、もう一つの罠として挙げられるのが食事による消費だ。例えば観光客を温泉旅館に連れて行き、高額な刺身などを食べさせるといったように、日本の一部のレストランが無登録の現地旅行会社や闇ガイドと結託して、普通の牛肉を高額な神戸牛と偽ったり、普通のカニをタラバガニと偽り、観光客たちにぼったくりしているのだという。
このような現象の原因としてWさんは「ここ数年、日本の観光業が一気に盛り上がりを見せたことで、小規模な旅行会社が数多く出現し、そのほとんどがごく短期間のトレーニングだけでガイドとして勤務させたり、無登録で闇ガイドをさせているため」と指摘する。小規模な旅行会社は悪質な価格競争を繰り広げるうえ、中国国内のツアー会社も利益を出そうと現地旅行会社のツアー価格を抑えることで、結果的に現地旅行会社はコスト割れのツアーを組み、ガイドの給料も無くなってしまう。現地旅行会社とガイドは金儲けのため、観光客を高額ショッピングに連れ出すしかないという訳だ。
また日本の監督管理当局の管理能力の不足も挙げられる。小規模な旅行会社やガイドの急増に対し、監督管理当局が対応しきれていないというのが現状で、調査と処分についても、違法な現地旅行会社が調査後に社名を変更して営業を再開していることもしばしば。闇ガイドに至っては調査された場合の罰金は最大でも20万円にすぎない。