通信販売大手が目下、スポーツイベント資源をめぐって陣地を固めようとしている。阿里体育はこのほど米国のナショナルフットボールリーグ(NFL)と提携したことを明らかにし、楽視体育も米メジャーリーグベースボール(MLB)と提携したと発表した。これにより、米4大プロスポーツリーグがすべて中国の通販大手と提携したことになる。NFLは中国語での名称は「美国春晩」だ。「北京商報」が伝えた。
中国のサッカースーパーリーグはスキャンダルが絶えないことや蘇寧をはじめとする企業との争いがあることから、阿里体育と楽視体育は米プロスポーツの巨大イベントと手を組むことにした。提携の内容をみると、阿里体育はNFKの大陸部での放映権を取得したほか、コンテンツ政策やメディアでの放映を土台として、関連の派生商品を開発・運営し、NFLとそのファンに開放的なファンサービスプラットフォームを提供する。楽視体育は今年1月から3年間、MLBの大陸部、香港地区、澳門(マカオ)地区における公式戦略的協力パートナーとなり、中国圏におけるメディア露出の独占的権利を有する。
さきには騰訊体育が米男子プロバスケットボールリーグ(NBA)と5年の協力合意を結び、中国中央テレビ(CCTV)のスポーツチャンネルCCTV5+は米ナショナルホッケーリーグ(NHL)の試合を中継する。米4大プロスポーツリーグはすべて中国に出そろった。
スポーツ産業は通販大手が新たな商機を探る発展産業であり、優れたスポーツイベント資源は通販大手がスマート設備やファン経済などを含む産業チェーン全体を活性化させる上での潤滑油となっている。2カ月ほど前には、アリババ(阿里巴巴)が優酷土豆視頻の買収を発表し、その後、優酷土豆とアリババの間では端末ルートとコンテンツの2大分野の融合が進んだ。天猫魔盒はアリババ傘下の高精度ストリーミングサービスで、約1500万世帯のユーザーがいる。今年1月1日から、優酷と天猫魔盒のサイトには阿里体育のアイコンがさりげなく登場している。楽視体育はMLBの試合をすべてプラットフォーム全体に押し広げ、楽視超級電視、楽視超級手機、PC端末、Pad端末、携帯電話端末、楽視体育アプリなど各チャンネルで対応できるようにしている。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年1月12日