世界保健機関(WHO)と国際禁煙政策評価プロジェクト(ITCプロジェクト)、中国疾病予防コントロールセンターは19日、「中国無煙政策―効果評価及び政策提言」を北京で合同発表した。同報告によると、厳格かつ全面的な全国禁煙条例は、中国の13億4千万人を受動喫煙による被害から守ることになり、この規定は喫煙者を含む多くの人々に歓迎されるものであると指摘した。この他、同報告は様々な政策提言も行った。中国新聞網が伝えた。
関連統計によると、中国では毎年100万人以上がタバコが原因の疾病を患って死亡している。仮に現在の喫煙習慣が継続されれば、2050年時点で死者の数は現在の3倍に膨れ上がると推測されている。それだけでなく、毎日数億人が受動喫煙によって健康被害を被ることになるとされる。
また、同報告によると、中国には7億4千万人近い非喫煙者(児童1億8200万人含む)がいるが、少なくとも週に1度は受動喫煙を余儀なくされている計算になるという。しかも、タバコの煙による室内空気汚染は、重度大気汚染日の室外環境よりも劣悪とされ、受動喫煙による死者の数は中国国内だけで毎年10万人に達するとした。
ITCプロジェクトの方徳智首席研究員は、「他国は非常に厳しい措置を講じて非喫煙者をタバコの危害から守っている。全面禁煙条例が有効的に機能し支持を得られれば、室内喫煙現象をほぼ完全に失くすことができる」と話す。
「北京市の全面的な禁煙条例は全国の手本となった」。中国疾病予防コントロールセンターの梁暁峰副センター長は、「厳格な法律、有効的実施もさることながら、広く人々に受動喫煙の影響を知ってもらうための宣伝活動を展開する必要がある」と指摘した。(編集IM)
「人民網日本語版」2015年10月20日