89歳の林彦斌さんと76歳の劉文さんは静かな晩年を送る年になっているはずだが、この2人の香港籍の高齢者は同じような苦悩を抱えており、今なおこの件で奔走させられている。この拭いがたい苦悩は2人の高齢者が持っている日本軍の軍用手票だ。
1941年12月、香港は日本軍に侵略され、それから3年8か月の占領期間が始まった。香港が日本占領下になって以降、香港唯一の合法通貨として日本軍の軍票を強行的に制定し、合わせて19億円分の軍票を発行し、香港市民に香港の通貨を高額で両替するよう強制した。日本は敗戦し降伏した後、日本は軍票は無効と宣言し、香港の人は軍票を両替する場所がなく、かつて汗水たらして稼いだお金は紙くずと化してしまった。
1968年、日本軍の軍票を持つ一部の香港市民は香港賠償請求協会を設立し、日本に軍票の交換を要求した。今にいたるまで3500世帯がこの会に登録し、全部で約5億4千万円の日本軍の軍票をこれらの香港市民が所持している。香港賠償請求協会は1993年から1998年の5年間訴訟を起こし、日本政府を提訴した。(編集JK)
「人民網日本語版」2015年8月27日