1950年代の中華人民共和国司法機関による日本人戦犯の取り調べ資料では、日本人戦犯数百人の供述書、供述、取り調べ総括意見書などに日本軍が占領地区に「慰安所」を設立し、中国、朝鮮、インドネシアの女性に「慰安婦」となることを強制し、蹂躙したことに関する記述がある。今回は日本人戦犯・稻葉績、小野武次、東一兵、竹内豊、村山隼人、高沢健児、古川勇一、渡邊雅夫、広瀬三郎の9人の供述書を公開した。稻葉績の供述書には慰安婦と関連する記述は以下のものがある。
稻葉績の供述書
(1954年11月17日)
(中央公文書館)
稻葉績の供述書によると、稻葉は日本軍独立混成第三旅団通信隊長だった。1945年3月5日、山西省繁峙県某村を攻撃した際「部下兵五名を指揮して同村東北の凹地で避難しようとした婦女一〇名を逮捕し中隊本部に渡しました」「同村を出發時更に中隊長から中隊の慰安所をつくる目的をもつて逮捕した婦女の中年齢十七歳から二十歳位迄の二十名を連れて行く事を命ぜられ、私は住民が落伍しないように全員の手を麻紐で珠數繋ぎに二列に縛り」「歩くのが遅いので麻紐を馬鞍に縛り馬を馳らせました。その結果次々に倒れ少なくなからない住民に打傷を負はせ」。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年8月24日