重慶市文化遺産研究院が8月4日に発表した情報によると、重慶市江津区白沙鎮にある白沙中学で、宋代の2つの墓室を持つ墓が発見された。現在の発掘状況によると、この墓は封土(盛り土)と墓によって構成されている。封土は楕円形で、一部に高さ約2.5メートルの石の囲いが残されている。墓は封土の中央に位置し、石を積み重ねてできた長方形の2つの部屋になっている。奥行きは8.5メートル、幅は7.5メートル、高さは3メートル。通路、壁、入り口、墓室、棺床、壁龕(壁・柱 の垂直面につくったくぼみ)などがある。中国新聞網が伝えた。
重慶市文化遺産研究院の発掘調査を担当する牛英彬氏は、「墓室の中には兵士、仙人、童、神獣、草花などのデザインが掘られており、一部の彫刻には赤や黒の顔料が残されている」と話した。兵士の絵を見ると、眉間にしわを寄せ、怒っているかのように見える。牛氏によると、墓の中に描かれる兵士の絵には、一般的に「墓守」としての意味があるという。また墓の構造・規模・技術などの面から見ると、この2つの墓室を持つ墓の建設には多くの人と物が費やされたと推測できる。墓の主は、高い身分・階級や社会的地位を持つ人だった可能性がある。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年8月6日