国際通貨基金(IMF)が23日に発表した報告書によると、日本経済は今、回復の途上にあり、2015年の経済成長率は0.8%、16年は1.2%になることが予想される。だが貿易赤字は今も続いており、中国や韓国との関係の冷え込みによって、中日・韓日の経済貿易関係はいずれも落ち込んでいる。日本の対外経済貿易関係は改善が可能なのだろうか。専門家はさまざまな見方を示す。国際商報が伝えた。
商務部(商務省)国際貿易経済協力研究院アジア太平洋研究センターの徐長文副センター長は、「日本と中国・韓国との政治的な緊迫は、近年の日本と中韓両国との経済貿易協力の持続的発展に悪影響を及ぼしている。今年は中国人民抗日戦争勝利、世界反ファシズム戦争勝利70周年に当たり、8月、9月の2カ月は特に敏感な時期だ。安倍首相が8月に発表する『戦後70周年談話』の内容が、周辺国に受け入れられるものならば、今後の日本と中韓両国との関係も改善し、双方の経済貿易関係も回復するだろう」と指摘する。
南開大学日本研究センターの張玉来副センター長は取材に対し「政治関係の冷え込みの影響を受け、中日・韓日の経済貿易関係はいずれも落ち込んでいる。日韓関係のみを見ても、日本は韓国との政治関係を改善することで、両国の経済貿易関係を促進したいと強く望んでいる。日韓両国の貿易額は2007年の9兆6千億円から2014年には8兆9千億円にまで低下し、年々低下している。これは明らかに日本にとって不利となる。なぜなら、日本は韓国に対して貿易黒字が続いており、2007年の貿易黒字は3兆2千億円に達したからだ。サービス貿易の面を見ると、韓国は最近まで、訪日外国人観光客のトップを維持しており、2006年には200万人を突破、2014年まで276万人の規模を維持している。このほか、日本企業の対韓投資も常に高い水準を維持しており、2014年に対韓投資が前年同期比で7.5%減少したことはあったが、それでも依然として24兆9千億ドルの規模を維持し続けている。これは、韓国の対日投資を大きく上回る額だ。同年、韓国の対日投資規模は前年同期で約40%低下し、4兆2千億ドルにとどまった。ゆえに、政治的な障害を取り除き、経済貿易成長を実現することは、安倍政権が急ぎ実現したい重要な目標だ」と指摘した。