6年間国外逃亡していた北京の元会社副社長、呂容疑者が15日に帰国して自首した。昨年10月以降、北京市検察機関が身柄確保に成功した18人目の、逃亡していた職務犯罪容疑者だ。
国外逃亡犯逮捕・不法取得資産没収の難点について、北京市人民検察院反腐敗局重大事件指揮センターの韓軍副センター長が人民日報の取材に応じた。
韓氏によると難点は3つある。第1に容疑者の行方を突き止めることの難しさ。特に国外逃亡した汚職役人の追跡逮捕は困難だ。第2に不法取得資産没収の難しさ。多くの汚職役人は身柄を確保された時にはすでに不法取得資産を使い果たしていたり、だまし取られたりしており、国外に移された不法取得資産の追徴は困難だ。第3の難点は現地の法執行機関の積極的な協力を取りつけることだ。
北京市から国外逃亡した容疑者の場合、汚職役人の逃亡先は「幅広く分布」しており、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど西側先進国だけでなく、タイ、マレーシア、シンガポール、フィリピンなど近隣諸国もあり、香港を中継点にしてその後の行方が不明の容疑者もいる。
国外逃亡した役人の罪の大部分は横領、収賄、公金流用、贈賄で、このうち横領と公金流用が最も多い。だが2005年以降、中国国内で贈賄の取締りが強化されるに伴い、贈賄罪容疑者が国外逃亡するケースが大幅に増えた。汚職役人の多くは国外逃亡前は大型国有企業、貿易企業および国有企業、組織の海外事務所または海外支社に勤務しており、海外生活経験が長く、対外経済交流の中で豊富な海外社会経験を積むと同時に、複雑な交友関係もあり、捜査の手を免れる強い意識と能力を持っており、これらがその後の逃亡生活の大きな支えとなっている。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年6月17日