中国のネット警察(網警)がついに表舞台に姿を現した。6月1日、全国50省・直轄市の公安機関が、微博(ウェイボー)、微信(WeChat)、百度貼吧(掲示板サイト)に、ネット警察の公式サイトを開設した。アカウントは、「ネット警察巡回法執行」という形で統一されている。公安部(省)サイバーセキュリティ保衛局は取材に対し、「ネット警察はネット上に公開されたお巡りさんで、ネット上での法執行を担当する」と紹介した。環球時報が伝えた。
ネット警察のアカウント開設は、ネット上の「警察遭遇率」を高めるための措置で、将来的にはこの措置を全国各地の公安機関で普及させ、常態化する。具体的な業務には、▽24時間体制で巡回を行い、ネット上の違法・犯罪情報、有害情報を直ちに発見する▽違法なネット犯罪やネット上の有害な言動を、法に基づく措置によって阻止する。軽微な事件の場合、ネットユーザー対する警告と教育を行う。犯罪の疑いがある場合は、法に基づき法的責任を追及する▽典型的なネット犯罪の例、犯罪防止に役立つ情報を発表する。ネットユーザーと協力し、インターネット利用における安全意識とリスク防止力を高める。▽ネット犯罪に関するネットユーザーからの情報提供を受け付け、法制度の宣伝教育を展開する--などが含まれる。
公安部サイバーセキュリティ保衛局の鐘忠氏は、「今年これまでに、全国のネット警察が発見・処理したネット事件は7万件以上に達し、取り締まるべき犯罪が多発している。ネット警察の登場は、様々な資源を通じて違法情報・有害情報を発見・処理し、ネット犯罪を阻止し、関連部門による管理を向上するのに役立つ。ネット警察のアカウントが大々的に開設されたのは今回が初めてだが、中国は17年~18年前からサイバーセキュリティ防衛部門を設立している。今回の措置は、これまでの仕事の延長に過ぎない」と語る。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年6月1日