〇医療通訳が花形職業に
日本や韓国の一部の大病院は、中国語通訳を配置しているが、ほとんどの海外の病院には置かれていない。
増加の一途をたどる医療観光客に対応するだけの医療通訳人材をまかなう目的で、日本は2014年以降、医療通訳育成事業を大々的に推し進めている。日本医療通訳協会を設立しただけではなく、医療通訳資格試験制度を立ち上げた。2年制の国際医療通訳学院がこのほど東京で、第5回中国語・日本語特別講座を開いたが、受講者は在日中国人が中心だった。東京外国語大学などの大学も、中国語・日本語などの医療通訳翻訳課程を新たに設けている。
医療観光が普及するにつれて、通訳養成機関の規範化が必要となるだけではなく、仲介機関が正規のものか否かについても、吟味することが求められる。金さんは、「中国人観光客が医療観光を希望した場合、旅行代理店に連絡を取り、その旅行代理店が海外の病院とコンタクトを取る、という流れが現行モデルだ。質の高い海外医療資源を享受するためには、旅行代理店と医療通訳から提供される、医療素質に関する文書や契約書を、注意深くチェックしなければならない」と指摘した。
今では、中国人医療通訳が携わる業務は、ビザ申請、空港送迎、宿泊手配、術後のケアなどにも及び、一貫したサービスを提供することが求められている。金さんは、「顧客の希望に応じてサービスを提供している。個人の現地ツアーガイドという形で、仲介機関は通していない。今、中国人の考え方は、だんだんと開放されており、美や健康を積極的に追求するようになった。今後も顧客は間違いなく増え続け、医療通訳者も増加の一途をたどるだろう」との見方を示した。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年5月27日