国家スパコン広州センターが13日に発表した情報によると、北京師範大学天文学部教授の張同傑氏が率いる宇宙ニュートリノデータシミュレーションチームはこのほど、中国製スパコン「天河2号」を使い素粒子数3兆個の宇宙ニュートリノ・ダークマターデータシミュレーションを実施し、ビッグバンの1600万年後から現在までの、約137億年間のゆるやかな変化の過程を明らかにした。人民日報が伝えた。
ニュートリノは自然界の最も基本的な素粒子の一つで、「宇宙の幽霊」とも呼ばれる。ニュートリノは宇宙が誕生してから約1秒後にその他のプラズマの影響から離れ、目に見えない宇宙の背景を形成した。ニュートリノは宇宙空間を往復する、宇宙の変化の過程および各種天文現象の参加者・目撃者だ。一連の技術的取り組みにより、同チームは「天河2号」を使い、素粒子数3兆個の宇宙ニュートリノ・ダークマターデータシミュレーションに成功した。
張氏は、次のようにコメントした。
3兆個のニュートリノ・ダークマター宇宙学データシミュレーションを実施できるのは、世界でも天河2号だけだ。天河2号は超高画素数の「超高速カメラ」のようなものだ。上述したシミュレーションによって、宇宙のゆるやかな変化の「高画質動画」を復元し、ビッグバンの1600万年後から現在までの、約137億年間のゆるやかな変化の過程を明らかにし、天文観測を通じてニュートリノの質量を測定する新たな契機と希望をもたらした。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年5月14日