ネパール大地震　中国が見せた「行動力」

大地震の被害を受けたネパールに、世界中から関心が寄せられている。中国の習近平国家主席はネパールのヤーダブ大統領に宛てた電報の中で、「ネパールの人々がこの困難を克服し、災害に打ち勝つことができると信じている」とし、被災地に関心を寄せる全ての人の心の声を代弁した。今回の地震で被害を受けた西蔵（チベット）自治区の被災地では、すでに緊急救援活動が展開されている。また、関連部門は、ネパールに滞在中だった中国人観光客の帰国のため、直ちに臨時便を用意した。スピーディで力強い行動力に、被災した中国人らは祖国の力を感じることができた。人民日報が伝えた。

西蔵では、被害を受けた国道318号の修復が急ピッチで行われ、救援物資が夜を徹して被災地に送り込まれた。迅速かつ効果的な一連の措置は、被災者の心を暖めた。こうした中国の「温かい行動」は今、国境を越え、無数のネパールの人々に関心、支援、行動を届けている。国内でも、メディアがネパールの様子を密着報道し、ネットでは募金活動が組織されている。さらには、自ら被災地に向かうという人もいる。これらの行動は全て、人道主義的精神の現れであり、中国の価値というものを真摯に示している。

国家レベルの「行動」は、より大きな力を発揮する。中国政府はネパールに2千万元（約3億8000万円）の人道主義的支援物資を提供することを決定した。これにはテント、毛布、発電機など、被災地で今すぐ必要な物資が含まれ、現地での避難・救援活動に役立つ。26日午前には、62人からなる中国国際救援隊がネパールの首都・カトマンズに到着した。給水所・発電所・通信施設など、中国企業がネパールで建設中のプロジェクトも救援活動を展開している。駐中国ネパール大使は、「中国人は逆境のときの友」と語っている。このようなプラスのエネルギーは、ネパールが困難を乗り越える力となることだろう。

ここ数年、世界は中国の行動力を何度も目にしてきた。今月初旬には、イエメン情勢の悪化を受け、中国は中国人613人をイエメンから脱出させただけでなく、15カ国の外国人279人を安全に移送した。ハイチや日本、ニュージーランドなどの震災救援活動でも、中国の国際救援隊が重要な役割を果たしている。中国の民間組織も各種の国際公益活動に参加し、力を発揮している。これらの行動は中国の国家イメージを塗り替え、世界に「誠実で、友情に厚く、危機を解決する国」というイメージを発信している。

世界を変えるには、行動力が必要だ。貧困問題、一部の地域で長引く戦争、世界的な環境問題など、今の世界にはまだ多くの課題が残されている。これらの難題を解決するための、より科学的なアプローチとより強い技術はそろっている。重要なのは、我々が壁を打ち破り、心を開き、行動に移すことができるかどうかだ。（編集SN）

「人民網日本語版」2015年4月27日