北京市工商局は15日、2014年の流通分野における品質監督管理業務の状況を明らかにした。ファストファッションのH&Mが3年連続で商品検査に不合格となり、同業のユニクロも不合格になった商品を自主的に売り場から撤去しなかったとして罰金約100万元(1元は約19.0円)を科されたという。「北京晨報」が伝えた。
▽H&Mは3年連続ブラックリスト入り
同局は14年に18種類・計約6千点のサンプルを検査し、点数は前年の3倍に増えた。不合格になった商品の立件率は100%で、商品のその後の追跡モニタリングにも引き続き関心を寄せている。12年と13年の検査では、海恩斯莫里斯(上海)商業有限公司が製造したH&Mの衣類商品が連続で不合格になった。14年に行われた追跡モニタリングによると、不合格商品の多くが法律に基づいて行政処分を受け、企業には改善が求められたという。不合格の理由として染色堅牢度や繊維含有量が挙げられた。
▽ユニクロに罰金100万元
不合格の通知を受けた商品について、各企業が撤去するのを故意に遅らせたり、消費者からの返品要求を理由なく拒否したりした場合、工商部門は法律に基づいて処分を下すことになっている。同公司は14年3月に不合格の通知を受けると、勝手に封印された検査済みのサンプル商品を開け、発覚して工商部門から1万1575元の罰金を科された。また迅銷(中国)商貿有限公司が製造したユニクロブランド商品の不合格の情報が公表されても、販売業者は商品を自主的に売り場から撤去しなかった。同局は西城区や海淀区などの分局に対し、管轄区域内のユニクロ販売店に速やかに不合格商品を撤去するよう督促するとともに、法律に基づいて不合格商品の販売という違法行為に行政処分を下し、罰金約100万元を科すことを求めた。
同局は今年、流通分野における商品の品質監督管理の取り組みに一層力を入れるだけでなく、リスクの高い商品の経営者に関するデータバンクを整備し、品質問題が多発する事業者への監督管理を強化する方針だ。消費者からの苦情を受け付ける12315センターに寄せられた声を踏まえて、苦情の件数が多く、損害やリスクが大きく、不合格になった回数が多い商品は重点検査対象とみなし、取引量が多く、カバー範囲が広い大手商業企業や市内全域に及ぶ商品の主要販売ルートを重点検査エリアとみなすとしている。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年2月16日