国連安全保障理事会は12日、「イスラム国」など過激派組織が石油取引、文化財密輸、誘拐などで資金源を獲得するのを阻止するため、的確な行動を取るよう加盟国に促す決議を全会一致で採択した。中国新聞網が伝えた。
安保理は「イスラム国」など宗教過激派組織支配下の油田、ダム、発電所がテロ活動の重要な資金源となること、こうしたテロ組織が恐喝、外国人の献金、誘拐の身代金などで不法収入を得ることを懸念。決議において、「イスラム国」などと直接的または間接的に石油取引を行う行為を強く非難したうえで、こうした行為をテロ組織への支持と位置づけ、制裁委員会のブラックリストに入れる可能性があることを重ねて表明した。
2月の安保理議長国である中国の劉結一国連大使は、決議の採択に歓迎の意を表明。「この決議は国際社会がテロ対策行動で歩調を合わせ、関係国によるテロ組織への打撃を支持するうえで重要な意義がある。中国はあらゆる形態のテロリズムに反対し、テロ対策問題におけるダブルスタンダードに反対し、テロリズムを特定の宗教や民族と結びつけることに反対する」と述べた。
また「中国側は国際社会に対して、テロ組織がインターネットを利用してテロ活動に携わる問題をさらに重視し、安保理決議の求めに従い、協力を強化し、総合的対策を講じ、テロ組織がインターネットを通じてテロ暴力音声・映像を公開し、過激思想を広め、人員を募集し、資金を調達し、テロ行為を煽動、計画、実行するルートを断ち切るよう呼びかける」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年2月13日