これまで受験中のカンニング行為は、試験監督が現場で取り締まる必要があった。ところが京都大学はこのほど、研究チームが人工知能を使い新たなプログラムを開発したと発表した。この技術は高い精度で受験生のカンニング行為を自動的に発見し、カンニングに逃げ場を失わせることが可能だ。新華網が伝えた。
京都大学の大関真之助教が率いる研究チームは、人工知能の機械学習技術を利用し、これまでの教員の経験を吸収した上でこの新プログラムを開発した。このプログラムは受験生の過去の成績と試験問題の難易度を比較し、その他の受験生の答案との重複度などを計算することで、カンニングをしている可能性が低い人を除いていき、最終的に容疑者を特定する。
機械学習は人工知能の核心的な研究課題の一つで、コンピュータに人類の学習行為を模倣・実現させることを目的としている。これはコンピュータが知能を持つための、根本的な手段だ。
研究チームは30人のクラスで1割が互いに解答を覗き見ると設定し、計算によりすべてのペアを特定した。大関氏は、「従来の手法は『決めつけ』の恐れがあったが、この技術では回避できる」と話した。
関連する論文は、すでに「日本物理学会誌」(電子版)に掲載されている。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年1月21日