【伝統的意義を重視】
新生児を迎えるイギリス王室のお祝いは、伝統と流行を兼ね備える。
昨年誕生したジョージ王子のケースを見ていこう。7月22日にジョージ王子が誕生すると、王室の職員が車で病院を出発し、新生児の性別、体重、出生時間が記された公文書をバッキンガム宮殿に送り、金メッキの枠に収めた。これを木製のイーゼルにのせ、バッキンガム宮殿の前庭に置き、市民に公開した。この金メッキの枠はジョージ王子の父、ウィリアム王子の誕生を知らせる公文書にも使用されたことがあるため、記念の意味合いが強い。
首都ロンドンの多くの象徴的な建物は同日夜、ブルーの照明灯で雰囲気を醸し出した。ジョージ王子の誕生翌日、イギリス王室は近衛騎兵団を派遣し、グリーン・パークで41発、ロンドン塔で62発の祝砲を打ち上げた。バッキンガム宮殿の外で、多くの市民が玄関にテディベアと祝福の言葉を貼った花を飾った。子供たちはイギリス国旗を振り、「ハッピーバースデー」を歌った。
SNSで流行する今日において、イギリス王室はツイッターで投稿し、世界各地の人々と喜びを分かち合った。
北欧のノルウェー、デンマーク、スウェーデンの王室のお祝いはイギリス王室と似ており、いずれも21発の祝砲を撃つ。デンマークで王室に赤ちゃんが誕生した場合、全国各地で篝火をたき、誕生を祝う。伝統的なお祝いの他に、これらの国の王室は近年、公式サイトやSNSで新生児誕生の情報を伝えている。