「短期的に見ると、利下げによるメリットは、市況関連株に顕著に現れる。まず、利下げにより、負債率・財務経費率が高い市況関連株にメリットが生じる。例えば、鋼鉄、非鉄金属、石炭、製紙などの関連銘柄にはプラスの効果があるだろう。証券・保険などの金融関連株および、不動産関連株にも利益がもたらされる。非対称的な利下げは銀行にとって、全てが悪い情報ではない。利益の増加率は低下するが、資産の質改善にはプラスとなる。すなわち、評価の低い銀行にとって利下げの効果はプラマイゼロかややプラスだ」
銀行関連株は目立った上昇がなかったが、交通銀行のチーフエコノミスト・連平氏は「貸出金利の下げ幅は預金金利の下げ幅より大きい。つまり、銀行の金利差が縮まることになる。これにより、銀行の新たな競争力が促進される」と指摘する。
業界関係者は「上海と香港の株式市場相互乗り入れ制度の実施により、株式市場をめぐる各種の改革が相次いで推進された。株式市場の全体的な環境は改善されつつあり、巨額の売買代金は市場の自信を示している。しかし、今後を展望するとまだ多くの不確定性が残っており、経済データが予想を下回るリスクも存在している。利下げの効果もまだしばらく観察が必要だ。投資家は、楽観視すると同時に慎重な態度が必要だ」との見方を示す。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年11月25日