中国の対外投資額はここ12年で約40倍に増え、今は急速発展の軌道に入りつつあり、今年の増加率は10%前後に達することが予測される。商務部(商務省)の張向晨部長補佐が22日に国務院新聞弁公室で行われた記者会見で明らかにした。
データによると、2002年に27億ドル(1ドルは約107円)だった対外直接投資額は、13年は1078億ドルに達した。対外直接投資のフローは2年連続で世界3位となり、ストックは6600億ドルを超えて世界11位だった。今年1~9月の中国企業の実行ベース対外直接投資額(金融分野を除く)は749億6千万ドルで前年同期比21.6%増加した。
張部長補佐は、「中国は今後5年間は対外投資の増加率が10%以上を保ち、世界の投資大国の一員としての座を維持する」と述べた。
また張部長補佐は、「急速な発展と同時に、中国企業の海外投資は新しい情勢や環境にも直面し、一連の状況や新たな問題が出現している。こうした背景の下で、2014年9月に商務部は改正を終えた『海外投資管理規定』を公布し、10月6日から施行されることになっている」と述べた。
張部長補佐が特に指摘したのは、中国が対外投資大国になりつつあり、より大きな競争力をもつようになったため、これまでにも増して海外にある企業の合法的な権利をどのように保護するかを考えなければならなくなったということだ。「世界には引き続き戦乱や安全を脅かす要因が横たわるので、リスク対策をしっかりと行い、企業に海外投資のリスクへの対応を指導するというのも、商務部の重点活動の一つだ」という。
データによると、海外にある中国企業は約2万5千社、中国の海外資産は約3兆ドル、海外で働く中国人は約100万人に上るという。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年10月23日