運動がうつ病の予防と治療に有効であるとする、暨南大学粤港澳中枢神経再生研究院の研究結果がこのほど、「米国科学アカデミー紀要」に掲載された。ただ、同結果は動物実験の結果であり、人のうつ病の予防・治療には、どのような運動が効果的かについては、さらなる研究が必要だという。経済参考報が報じた。
同研究の責任者である同研究院の蘇国輝・院長は、「運動をすると、アディポネクチンの分泌を増やすよう脳が刺激され、脳内の海馬の神経形成が強化される。それが、感情を調節し、うつ状態を和らげるのにつながる」と説明する。
蘇院長によると、現在、うつ病の発病率が上昇している。運動による治療は、臨床実験では効果的と実証されているものの、メカニズムの研究が不十分で、今回の実験でそのメカニズムが明らかになった。そのため、うつ病の新薬開発につながるのではと期待されている。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年11月4日