中国人科学者は13日、米学術誌「Science Translational Medicine」で、「移動中の精子は抗微生物タンパクの保護を受ける。この保護カバーに損傷が生じれば、受精失敗になる可能性がある」と報告した。科学者らはさらに、薬物治療の方法を見つけた。中国青年報が伝えた。
同研究に参加した専門家には、香港中文大学の陳小章氏、深セン第二人民病院の蔡志明氏らが含まれる。陳氏は記者の取材に応じた際に、「男性不妊症の患者の精子には一種のディフェンシンが不足している。このディフェンシンは殺菌、精子の運動力の維持にとって、非常に重要だ。このディフェンシンの不足は、生殖道の感染や精子の不足を引き起こし、不妊症につながる可能性がある」と指摘した。
このディフェンシンは、β−ディフェンシン−1(DEFB1)と呼ばれるタンパクだ。研究によると、不妊症患者の精子はDEFB1の濃度が低く、精子の活力と殺菌能力も低めだ。
DEFB1再生治療は、患者の精子の殺菌能力と運動能力を高め、体外受精の成功率を高める。しかしその体内の安全性については、今後も研究が必要だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年8月15日