「人に電話をかける時、相手につながらないとホッとする」――。劉さん(25)は先日、自分が強度の「電話恐怖症」を患っていることに気がついた。電話の着信音が鳴るたびに、胸がドキドキして緊張が高まる。どうしてもやむを得ない場合以外は、自分からは決して電話をかけない。やむを得ずかける場合も、可能な限り先延ばししようと試みる。荊楚網が伝えた。
「電話を受けるのが怖い」「電話をかけるのが怖い」――このような「電話恐怖症」は、若者たちの間に、ますます蔓延している。「電話恐怖症」の罹患者は、大学生とホワイトカラーが大多数を占める。
〇相手が電話に出られないと分かると、思わずホッとする
劉さんは、武漢の大型企業に勤めている。普段は快活な性格で、お喋りが大好きな彼女だが、ひとたび電話で話すとなると、身体中が緊張でガチガチになる。
21日午後、部門主管が劉さんに、ある取引先に電話をかけるよう指示を出した。劉さんは、いまやりかけの仕事を終えてから電話をかけることにした。だが、その仕事が終わったのは、午後6時近かったため、「電話の相手は、もう退社しただろう。明日かければいい」と彼女は判断した。翌日の午前、劉さんは電話の受話器を手にしたが、「先方は打ち合わせ中かもしれない」と思い、結局は電話しなかった。部門主管に催促され、劉さんは仕方なく先方の番号をプッシュした。受話器の向こうから、「申し訳ありません。この電話は暫時つながりません」というアナウンスが流れるのを聞いた劉さんは、ほっと息をつき、胸をなでおろした。
「実のところ、こんな仕事のやり方ではいけないとは分かっています。でも、電話で人と話すのは本当に苦手なのです。こちらから電話をかけて物事を処理することは特に」と話す劉さんは、電話による業務が仕事の効率にマイナス影響を及ぼしていることから、たびたび上司に叱責されると打ち明けた。