北京国際都市発展研究院と貴州大学貴陽革新駆動発展戦略研究院が共同で作成した「中国エコ文明発展報告書」が8日に発表された。中国新聞網が報じた。
同報告書は、中国の大・中都市35都市のエコ文明発展指数を算出し、ランク付けを行った。上位10都市は上から順に、北京、深セン、上海、寧波、天津、南京、杭州、貴陽、大連、廈門(アモイ)となった。
北京国際都市発展研究院院長で、報告書の課題グループ責任者である連玉明教授によると、同ランキングはエコ経済、エコ環境、エコ文化、エコ社会、エコ制度の5つの指標に基づいており、「貴陽指数」と名づけられた。
貴陽指数に基づく評価の結果、35都市のエコ文明建設状況は大きく4つのレベルに分けられた。うち、北京、深セン、上海は最も高いレベルで、その指数は他の都市を大きく上回った。一方、呼和浩特(フフホト)、銀川、西寧、蘭州など西部都市の指数は他都市を下回った。
北京市のエコ文明発展指数は0.759で、35都市のうちトップとなった。これは主に、北京市のサービス業がGDPに占める割合が76%と先進国の平均水準に達しており、全国平均を30ポイント上回り、35都市中1位だったためだ。また、ここ5年間で北京が「三多(汚染が多い、エネルギー消費が多い、水の消費が多い)」企業440社あまりを閉鎖し、大気中の主要汚染物質の濃度が平均29.3%削減されたことも、北京市発展モデルの大きな転換を示している。
連教授は、「エコ文明は『資源節約、環境保護』などに注目するのみならず、『文明の交替』という観点からの認識も高める必要がある。資源・環境問題の根本的な誘因は、『高生産、高消費、高汚染』という産業文明の発展モデルだ。環境を保護するには発展モデルと体制の改善から取り組む必要があり、産業文明からエコ文明への変革をより重視する必要がある」との見方を示す。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年7月9日