日本の内閣府は24日、新たな経済改革プランをうち出した。狙いは経済の潜在力を発揮させ、日本企業を振興させ、株式市場を活性化し、ひいては経済成長率を一層高めることにある。このほど発表されたデータによると、日本経済の第1四半期(1-3月)の実質経済成長率は6.7%、2013財政年度(13年4月-14年3月)は2.3%に達し、20年ぶりの水準となった。日本の政界もメディアも、安倍晋三首相がうち出す経済活性化策「アベノミクス」の大きな成果だとするが、子細に観察すると、事実はそうではないことがわかる。
経済学の理論が教えてくれることは、経済に好景気や低迷が出現するのは、さまざまな要因が作用しあった結果であることが常で、日本経済の回復傾向も例外ではない。アベノミクスの活性化作用以外の2つの要因を重視しなければならない。一つ目は経済の周期という要因だ。日本経済はこれまで7カ月間にわたる低迷期を経験した。2012年11月に底を打ち、13年になって第二次世界大戦後の経済の循環における16回目の上昇期に入ったばかりだ。二つ目は消費税率の引き上げ前の駆け込み需要による影響だ。昨年第3四半期(7-9月)以降、日本では住宅、自動車、大型家電といった耐久消費財の売れ行きが急増し、消費が積み上がって経済成長率を押し上げた。そこで短期的な好況が出現しても、日本経済がデフレを脱して自律的な復興の軌道に乗ったことを意味するとはいえず、今後も力強い伸びを継続できるかどうか、結論を出すのは難しい。その原因は主に次のようなものだ。
第一に、日本の安倍首相が実施した金融緩和政策と機動的な財政政策は株式市場を牽引し、為替レートを引き下げ、物価上昇を促したが、その効果は目立って弱まるか、消滅しかけており、「アベノミクス疲れ」が顕在化しつつある。たとえば日経平均株価は14年1月に1万6千ポイントの大台を突破した後、下落や動揺の傾向がみえ始め、現在は1万5千ポイント前後をうろうろしている。日本円の対米ドルレートは1ドル=105円を割り込んだ後、102円前後をおおよそ維持している。ここからわかることは、安倍首相が今後、金融緩和政策によって株式市場の再上昇や円安を促そうとしても、限界があるということだ。日本の財政は現在、使える資金がないという状況で、新たな経済活性化政策を期待することは難しい。