中国中央テレビ局(CCTV)のグルメ番組「舌で味わう中国2」の人気が高まるにつれ、グルメブームが再び巻き起こっている。そんな中、中国の動画共有サイト「土豆網」は、中国のソーシャルネットワークサービス「豆瓣」で9.1ポイントの高評価を得ている日本のドラマ「深夜食堂」第1シリーズ(2009年)と第2シリーズ(11年)を、独占配信している。深夜枠(24:29 - 24:59)で放送されたこの人間ドラマは、都市で生活する人にとって、心をほっこりさせてくれる、癒し系の作品だ。新京報が報じた。
中国では、人々の生活のリズムが速くなり、競争も日に日に激化。大都市に住む人々は大きなストレスを抱えるようになっている。そして、深夜枠で放送されるドラマに「癒し」を求めるホワイトカラーも増加している。夜に本当の自分を見つめ、日中のストレスから解放されることを望んでいるのだ。そんな都市で生活する人のニーズに応えているのが「深夜食堂」で、孤独な都市の人々にとってホッとする内容になっている。生活のリズムの早い現在、深夜枠のドラマがサラリーマンにとって、効果的なストレス解消の手段の1つとなり、高い視聴率を誇るようになっている。
キャッチコピーは「小腹も心も満たします」
深夜しか営業していない「深夜食堂」を舞台に、マスターと客たちとの交流を描く同ドラマは、漫画家・安倍夜郎の漫画をドラマ化したもので、同漫画は10年に、第55回小学館漫画賞一般向け部門と第39回日本漫画家協会賞大賞をそれぞれ受賞するなど、高い評価を得ている。ドラマ版のキャストにも俳優の小林薫や松重豊、オダギリジョーなど、実力派の役者が顔を揃えた。「深夜食堂」のメニューは豚汁定食、ビール、酒、焼酎しかないが、赤いウインナー(タコの形)やタラコ、ミディアムレアなど、マスターができるものなら言えば何でも作ってくれ、キャッチコピーは、「小腹も心も満たします」だ。感動の各回のストーリーに、見る人は「深夜食堂」に行きたくなるような気持ちを覚える。この「最も人情味のあるドラマ」は、素朴な料理とありがちな人生のストーリーで、見る人を癒してくれる。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年6月9日