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人工脳の開発 コンピュータのスマート化を促進

 SF映画にはよく、科学技術の力で人類と同じ思考・感知能力を持つようになった、人類に瓜二つのロボットが登場する。未来の科学技術でこうしたロボットが実現するかどうかは不明だが、このほど発表された情報は実現への期待を持たせるものだ。人民日報海外版が伝えた。

 米ポピュラー・サイエンス誌のウェブ版は、米国防総省高等研究計画局が今年の「希望リスト」に、「哺乳類の脳に匹敵するコンピュータを製造する」という内容を追加したと伝えた。高等研究計画局が製造しようとしているこの機器は、大脳新皮質の計算活動の原理に基づくもので、かつ「この新皮質計算模型は高いフォールトトレラント能力を持ち、複数の任務を同時進行で処理し、エネルギー消費量が低く、高いスケーラビリティを持つ。さらにアルゴリズムの精度に対する要求も最高でなければならない」とされた。新皮質は哺乳類の脳の一部、大脳皮質の一部であり、知覚、運動指令の生成、空間推理、意識、人類の言語といった高等機能と関連している。分かりやすく言えば、彼らの最終構想はサイズとエネルギー消費量がヒトの脳と同じで、複雑さの程度がヒトの脳に近い「人工脳」を製造することだ。

 現在、コンピュータのスマート化は次の二つの問題に直面している。(1)コンピュータのスマート化はいずれもソフトにより実現されており、ハード構造にはほとんど知能が存在しない。内部メモリとプロセッサを切り離せば、現代のコンピュータは非常に複雑な問題を解けない。(2)効率が低く、エネルギー消費量が多い。現在の科学技術によって、ヒトの脳と同じく複雑なコンピュータを製造する場合、100MW弱のエネルギーが必要だ。しかし脳で行われているすべての活動は20Wのエネルギーしか必要とせず、コンピュータのわずか1万分の2だ。

 ヒトの脳は宇宙で最も複雑な存在かもしれない。ヒトの脳とまったく同じ人工脳を作るためには、依然として長い道を歩まなければならない。しかし研究の深化に伴い、人工脳が徐々に開発する新技術は、現代科学技術に斬新な場を提供することは間違いない。(編集YF)

 「人民網日本語版」2013年8月27日

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