「中国危機説」、最も信頼できない論断
ここ数カ月、世界経済情勢を「中国の減速、西側の回復」として描こうとする連携勢力が出現している。だが今月発表された上半期の主要経済統計は、実際は正反対の状況であることを物語っている。世界経済が低迷する中、中国経済は減速していない。米国は経済成長率が半減し、EUと日本の経済は依然停滞している。この歪曲された論調を研究すれば、「中国崩壊説」の滑稽さがはっきりと分かる。このため、まず事実を分析してから、この捏造論調の出現の原因を探る必要がある。(文:ジョン・ロス中国人民大学重陽金融研究院シニアフェロー。環球時報掲載)
統計によると、中国のGDP成長率は2012年第2四半期の7.6%から2013年第2四半期には7.5%へと0.1%下がった。同じ時期に、米国のGDP成長率は2.8%から1.4%へと下がった。中国経済はほとんど減速していないが、米国経済は成長率が半減したのである。中国の経済成長率は米国の5倍だ。
同じ時期、EUの経済もGDP成長率が-0.3%から-0.2%へ変わっただけで、余り改善していない。日本経済は2011年の津波で大打撃を受けた。GDP成長率は2012年第3四半期の0.4%から2013年第2四半期には0.9%へと上がったが、依然1%以下だ。
したがって2013年上半期、「回復」した西側と比べ、中国経済は決して「劣って」いないのである。EUと日本の経済が依然低迷し、米国の経済成長率が大幅に下がる中、中国の経済成長はほとんど減速していない。これが現実だ。