ボットネットの指令センター 過半数が米国に
【中日対訳】 アメリカのネットセキュリティ企業マンディアント社はIPアドレスのみを根拠とし、中国軍がネットハッキングを行っていると非難する内容の報告書を発表し、輿論から広い注目を集めた。米国のもう一つのネットセキュリティ企業チェック・ポイント社はこのほど発表した報告書の中で、世界の過半数のボットネット・マルウェア(悪意あるプログラム)の指令センターは米国に位置し、その他の国家の合計をはるかに上回ると指摘した。科技日報が伝えた。
チェック・ポイント社が発表した直近の「2013年度セキュリティ報告書」は、「猛威を振るうボットネット・マルウェアは依然として世界ネットセキュリティの重大リスクの一つで、ハッカーの大規模なハッキングに頻繁に用いられる。これはネットセキュリティの運行、およびユーザーのデータ安全の保護にとって、深刻な脅威である」と指摘した。ボットネットは現在、ネット犯罪集団が利益を得るためのツールであると同時に、一部の国家・機関がネット戦争を行うための有力な武器となっている。
ボットネット・マルウェアは、世界中に蔓延している。同社の研究所が把握している世界各地の組織・機関のうち、63%に感染コンピュータが存在するという。また世界のパソコンのうち約4分の1がマルウェアに感染しており、知らぬ間に感染コンピュータとなっている。これらのコンピュータは平均で21分ごとに指令センターと連絡を行い、コンピュータの運行状況および集めた情報を伝達する。
同報告書のデータによると、世界の58%の指令センターは米国国内に、9%はドイツ、7%はフランス、7%はオランダに位置する。
チェック・ポイント社はインターネットセキュリティソリューションプランの、世界屈指のサプライヤーだ。同社は年間セキュリティ報告書を毎年発表し、世界のネットセキュリティの脅威に対して分析・評価を行っている。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年2月26日