中国でひそかに増える愛人 海外メディア
アラブ首長国連邦紙ミリエトの公式サイトは20日、中国では愛人を囲うことがエリートのステータスになっているとする文章を掲載した。環球時報が伝えた。
文章の要旨は以下の通り。
宝石商の黄氏(37)は、お金持ちの間でいまやステータスシンボルとなっている「愛人」になってくれる女性を探している。彼は、サイト上に「愛人募集」広告を出した。相手の条件は、「身長160から170センチメートル、容姿端麗でセクシー、頭脳明晰な女性」。待遇は、「月10万元(約150万円)および自家用車1台」だ。この広告が掲載されると、応募者の女性が殺到、1日数百人に上った。
過去30年、中国の社会・経済政策がだんだんと緩和されるに伴い、財産と権力を持つ多くの男性が、建国前の悪しき習慣を繰り返し、愛人を囲うようになった。彼らにとって、愛人を持つことは、自分の権力や地位を示すシンボルとなっている。中国社会科学院の専門家・李銀河氏は、「現在、ある程度の地位に就いている男性にとって、これは日常茶飯のことであり、決して特別ではない。彼らは、かつての皇帝が側室を持ったように、愛人を囲うことは伝統のひとつだと見なしている」と指摘した。
社会学者は、「愛人が世間で幅を利かせるようになった原因の一つとして、清朝最盛期のように、財産的に豊かな人間が中国に増えたことが挙げられる。とはいえ、愛人を持つ余裕のある男性は、ごく一部にすぎない。だが、愛人の存在は、社会における不平等がますます深刻化しており、大きな権力を握っているのはほとんど男性であるという現状を示している」との見方を示した。李氏は、「中国は、相変わらず男権社会だ。多くの女性は、他人より抜きんでるための唯一の方法は、権力とお金を持った男をつかまえることだと思っている」と語った。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年2月22日