新型ロケット「長征5号」、2014年に初打ち上げか
現在開催中の第9回中国国際航空宇宙博覧会(珠海航空ショー)で明らかになったところによると、中国の次世代キャリアロケット「長征5号」はすでに大規模な地上検証段階に入っており、2014年に初打ち上げを実施する予定だ。新華社が伝えた。
中国キャリアロケット技術研究院のカク照平副院長は取材に答え、「ロケットの能力が高まれば、宇宙という舞台もますます大きくなる。キャリアロケットは全ての宇宙活動の第一歩であり、中国の有人宇宙飛行プロジェクト、将来の宇宙ステーション建設、月探査第3段階プロジェクトなどではいずれも長征5号が必要となる」と語った。
珠海航空ショーの会場では、注目を集める「長征5号」の模型が展示されている。カク副院長によると、「長征5号」は長さ3.35メートルのモジュール4つと長さ5メートルのモジュール1つから構成されており、このような標準化設計は将来の大量生産および質の一致性を確保する上で有利だという。
カク副院長は「長征5号の開発は順調に行われており、すでに大規模な地上検証の最終段階に入っている。検証が終われば打ち上げに向けた準備に着手できる。初打ち上げは2014年を予定している」と述べた。
「長征5号」は技術的にも多くの飛躍を果たした。カク副院長によると、「長征5号」は1度に複数の衛星を打ち上げることができ、異なる複数の任務を1度に完了できるため、打ち上げ効率が大幅に向上するという。また、推進剤として液体水素と液体酸素を使用するため、環境にやさしく汚染がない。
カク副院長は「長征5号の使用が始まれば、中国の近地球軌道打上げ能力は現在の8トンから25トンに高まる。中国の宇宙機打ち上げ能力は非常に高い水準に達し、しばらくの間は世界最高水準となる可能性も高い。これは数十年間に渡る中国の宇宙科学技術発展の蓄積の結果であり、中国宇宙事業の長期発展に向けた需要にも合致する」と述べた。(編集SN)
「人民網日本語版」2012年11月16日