「嫦娥3号」、来年打ち上げへ 月面への軟着陸を計画
13日に開幕した第9回中国国際航空宇宙博覧会(珠海航空ショー)で、来年打ち上げ予定の月探査衛星「嫦娥3号」の実物大模型が展示された。開発を担当した中国航天科技集団五院によると、「嫦娥3号」の任務は月探査プロジェクトの第2段階にあたるという。中国が地球外天体に軟着陸し、探査を行うのはこれが初となる。新華網が伝えた。
4本の足と6つのタイヤを持つ「嫦娥3号」は、月面車と着陸機から構成される。本体にも探査機能が搭載されており、月面の障害物を自動的に回避したり、ホバリングで軟着陸することができる。ちなみに、これまでの中国の宇宙機は固い外殻に覆われており、緩衝装置はなく、軟着陸は不可能だった。
「嫦娥3号」が月への軟着陸に成功した後は、さらに難度の高い月探査プロジェクト第3段階が始まる。第3段階では、着陸機、離陸機、帰還モジュール、軌道モジュール、月面のサンプル採集、月面からの離陸、月軌道上でのドッキング、高速再突入など一連の重要技術でブレークスルーを果たし、地球外天体からのサンプル採集・地球への帰還を目指す。
中国航天科技集団宇宙部副部長の李東氏は、「嫦娥3号は、中国の宇宙分野・深宇宙探査分野の発展における大きな一歩であり、重要な意義を持つ」と語る。(編集SN)
「人民網日本語版」2012年11月14日