日本企業が中国から撤退する可能性高まる
このほど行われたアジア欧州会議(ASEM)の首脳会合で、温家宝総理と野田佳彦首相はすぐ近くをすれ違ったものの、一言も言葉を交わさなかった。釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題を発端とした中日の紛争は、依然として改善の兆しを見せていない。この難題が日本企業に与える打撃もますます大きくなっている。国際金融報が伝えた。
▽日本の衰退が始まる
東京商工リサーチが8日発表した負債総額1000万円以上の倒産企業数は、前年同月比6%増の1035件だった。倒産企業の負債総額は53.5%増となった。
また、内閣府が同日発表した9月の機械受注統計によると、「船舶、電力を除く民需」受注額は前年同期比7.8%減となり、下げ幅が専門家の予想(4.9%減)を大きく上回った。前月比の下げ幅も市場予想を上回った。同指標は6-9カ月先の設備投資の動向を示す先行指標と言われている。
税関の統計によると、2011年の中日両国間の貿易額は3428億9千万ドルで、過去40年で340倍以上に増加した。今年第1-3四半期の中日貿易総額は、前年同期比1.8%減の2487億6千万ドルとなった。
経済学者の謝国忠氏は「経済的な問題はすでに表面化している。これは中国人消費者の選択であり、政府の政策とは関係ない。しかし、中日の『島をめぐる争い』が解決するまでは、中日経済協力関係の悪化は避けられないだろう」と語る。