河北省長城日本人3人遭難事故の詳細
河北省張家口市懐来県委員会宣伝部の李景波副部長は5日、大雪のために万里の長城で立ち往生した観光客の救援活動に関し、「現場の長城は、一般の観光客があまり訪れない場所で、通行が困難を極めていることから、救援活動に非常に時間がかかった。また、日本人観光客4人が、いずれも比較的高齢で、体力的に心配な点があったことも、救援活動をさらに難しいものとした」とコメントした。北京の地元紙・新京報が伝えた。
▽観光ガイド、下山して警察に通報、救助を求める
大雪で立ち往生した5人のうち、1人は中国人ガイドで、残る4人の日本人観光客(女性3人、男性1人)は、先月28日に北京に到着した。今月3日、4人は北京のガイドと共に、北京市門頭溝区方面から登山を開始し、懐来県内の明時代の長城に入った。
3日、北京の西北部や懐来県の広い範囲で降雪があり、同日午後9時に雪の降り方が強まった。観光客は山で立ち往生し、中国人ガイドが救助を求め下山した。ガイドは午後11時ごろ下山、警察に通報した。報告を受けた懐来県政府はただちに、公安・消防・医療各部門の関係者約40人による救援隊を組織した。また、事故発生現場である瑞雲観郷の横嶺山や鎮辺城村の村民に対して救援に向かうよう求め、4日午前には現地駐屯軍の隊員20数人も救援に駆けつけた。張家口市と懐来県は、3組の救援チーム(救援隊員計150人あまり)を組織した。救援隊員は、腰の高さまで降り積もった雪の中を徒歩で現場に向かい、全力で救援活動にあたった。