嫦娥3号計画、軍用・民間用の新技術を生む可能性 (3)
◆宇宙事業 人類の火星上陸の基礎を築く
中国月探査プロジェクト首席科学者の欧陽自遠氏は、「月は将来的に、豊富なエネルギーを提供する拠点になる。月には尽きることのない太陽熱資源があり、月面の太陽熱の密度は地球より高い。月の土壌にはヘリウム3が多く存在する。ヘリウム3は核融合の材料で、月の埋蔵量は約100万トンに達し、人類社会の1万年以上のエネルギー需要を満たせる」と語った。
専門家は、「資源利用能力の強化に伴い、人類は将来的に月にロケット燃料加工場、もしくは『ガソリンスタンド』を建設することで、宇宙輸送のコストを大幅に削減し、有人宇宙飛行をより経済的にし、利便性を高めることができる」と予想した。
月はまた天体観測・科学実験の拠点となり、人類の深宇宙探査の中継ステーションにもなる。宇宙船は月面では大きな推進力を必要としない。これは少ないロケット燃料とコストにより、月の引力から離れ別の星に向かえることを意味する。米国の宇宙探査構想は、先に月に到達してから、火星に向かうことを計画している。ゆえに月は人類が火星に向かい、深宇宙探査・太陽系探査を実施するための、自然の港になる。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年12月3日