離婚届担当の係官が善意のウソで500組以上の離婚を回避
武漢市で行われている「最も美しい仲人」コンテストで、武昌市婚姻登録センターで働く熊玲さんが金賞を受賞した。
熊玲さんが20日に婚姻届を受理したカップルは100組以上に上る。今年39歳になる熊さんはこの仕事について以来の9年で、3万組以上のカップルの婚姻手続きを受理し、また「プリンターが壊れた」、「ネットワークが不調で」といった善意のウソで、500組以上の夫婦が離婚申請を取り下げるようにしてきたという。
しかし、この「善意のウソ」に対して「法律では婚姻登録機関の職責や係官の権限に明確な規定があるが、離婚調停はそこには含まれていない。係員が離婚調停に関わることは越権行為にあたるのでは」という声があがっている。
熊さんは20日夜に電話で取材に答え、「私は越権行為はしていない。中国の『婚姻登録業務暫定規定』第49条第3項では『婚姻登録員は離婚登録申請の受理に際して、その離婚の意向を確認することができる』とある」と語った。
「若い夫婦の中には、衝動的に来たことが一目でわかる人たちがいる。私の仕事の経験から言うと、彼らは実は離婚は望んでいない。私は一時的な衝動で行動して後悔しないように助けているだけだ。しかも私は見込みがあると思う時だけ手を貸すのであって、全ての離婚申請者にはたらきかけるのではない。若い人が中心だ。」仕方がないと思われる場合は、彼女も当事者の意思を尊重しているという。「分かれる方が双方にとってよい場合もある。」
「越権行為」という指摘に熊さんは戸惑いを見せる。「皆それぞれ考え方は違うだろうが、私は職員として、また自分も家庭を持つ人間として、簡単に縁を切ってしまうのではなく、皆が仲良く生活できることを希望している。」(編集YH)
「人民網日本語版」2013年5月22日