中国太陽光製品メーカー 3割がEUの課税対象に
欧州連合(EU)の欧州委員会は現地時間の2日に声明を発表し、今月6日から「価格承諾」に参加せずにEUに製品を輸出する中国のソーラーパネルメーカーを対象に、反ダンピング税と反補助金税を課すことを明らかにした。課税期間は2年だ。「国際金融報」が伝えた。
同委は3日に出した声明の中で、今年8月に「価格承諾」に参加した中国企業のリストを確定した。このたびのダブル課税は価格承諾に参加していない中国企業だけが対象だという。
今年8月2日、中国と欧州の間で勃発した太陽光製品をめぐる貿易紛争は価格承諾という形で和解に至った。その中心となる内容は、中国のソーラーパネルのEUへの輸出価格に最低価格を設けてセル1枚あたり0.56ユーロ(約78円)とすること、輸出量の上限を発電量7GW(ギガワット)とすること、の2点だ。
最終的に価格承諾に調印した中国企業は94社に上り、英利、尚徳、賽維、天合光能、晶科などの大手メーカーが軒並み「免税リスト」の仲間入りをした。欧州メディアの報道によると、製品をEUに輸出する中国ソーラーパネル輸出業者のうち、70%が価格承諾に参加したという。
価格承諾合意に調印しなかった中国メーカーは、最高で47.6%の懲罰的な反ダンピング税を課されることになる。
ある中国メーカー上層部の話によると、このたびの声明の内容はこれまでの太陽光製品をめぐる紛争の一つのエピソードに過ぎず、価格承諾に参加したメーカーには何の影響もない。だが、参加していないメーカーは大きな影響を受けるという。