中国太陽光製品メーカー 3割がEUの課税対象に (2)
この上層部は次のように話す。これまで中国産太陽光製品は欧州市場で薄利多売を基本とし、それほど利益を上げてこなかった。今、ダブル関税を課されようとしており、企業にとって基本的に利益がないのはもちろん、他企業との競争もできなくなり、市場から撤退するしかなくなる。当然のことながら、こうした企業がかつて価格承諾に調印するかどうかを検討した際には、薄い利益という要因を踏まえて検討を行っていた。
欧州市場が徐々に冷え込んでいるのは紛れもない事実だ。ソーラーパネルだけではなく、EUは先週、ソーラーパネル生産に利用されるソーラーガラスにも暫定的な懲罰的関税を課すことを決定し、期間を6カ月とした。その後、EU加盟国は期間を2年に延長した。
こうした背景の下で、市場の動きに敏感な中国企業はすでに重心を欧米から日本やインド、中国、南アフリカなどの新興市場に移している。
江蘇輝倫太陽能科技有限公司の袁全スポークスマンによると、同公司はすでに市場の重点を国内に回帰させると同時に、南アフリカ、中南米、東南アジアなどの新興市場に注目し、欧州市場への依存度を引き下げている。またモデルの刷新を通じて、太陽光製品以外の伝統的なルートとの協力の可能性も模索しているという。
中国電気機械製品輸出入商会の王貴清副会長が2013年太陽光製品リーダーサミットで明らかにしたデータによると、中国とEUが太陽光製品をめぐる紛争で価格合意に達したのち、同製品の輸出全体に占める対EU輸出の割合は70%から30%以下に低下し、対米輸出の割合は20%から10%前後に低下した一方、日本が2番目の輸出先になって、割合は20%を超えたという。
こうした現象について、前出の上層部は、各メーカーは市場を移転し、新興市場を開拓するという戦略を採る際、新たな価格戦争に警戒しなければならないと警告する。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年12月4日