黎明期迎えるハイブリッド車 狭まるトヨタ包囲網 (2)
▽合弁ブランドが集結してトヨタに対抗
ハイブリッド技術のリーダーであるトヨタは、これまで15年にわたり唯一の市場参加者であり、グローバル市場で急速な成長を遂げてきた。特にここ数年の成長は目覚ましかった。
日産自動車はかつてハイブリッドカーの多くは短期的で過渡的な製品であり、発展の見通しはそれほど明るくないとの見方をしていた。そこで発展の主軸を二酸化炭素(CO2)の排出量がゼロの電気自動車に確定した。だがCO2排出ゼロの「リーフ」を長年にわたってうち出したものの、市場の反応は冷たく、従来の戦略を変更し、方向転換してハイブリッド車に駒を進めることを余儀なくされた。
日産はハイブリッド技術で出遅れていることをはっきりと自覚し、伝統的なガソリンエンジン車分野での急速な追い上げの経験や多くの車種を擁する全方位的な戦略を踏まえて、今後5年で新型ハイブリッド車15車種をうち出すことを計画した。
欧米の自動車大手は市場が静まりかえっている時には、トヨタが一人芝居を演じるのをじっと眺めていた。だが最近はハイブリッドの春が近いことをかぎつけ、機会をうかがい、動き始めている。