ある第三者決済サービス企業の関連部門の関係者によると、今回の意見募集稿は意見募集の期間が非常に短く、11日に下達され、13日が締め切り日だ。討論会では、第三者決済サービス企業と人民銀が、この草案の内容について非常に激しい議論を戦わせたという。
▽影響:余額宝の購入申請、1カ月1万元まで
この草案は意見募集稿ではあるが、第三者決済サービス産業から大きな反響が出ている。ある関係者は、「最終的な管理規定がこの草稿のようなものになれば、それはつまり、余額宝、支付宝などのインターネット金融商品の累計購入申請額が1カ月あたり1万元を超えてはならないということだ。それだけではない。草案が実施されれば、顧客の振替、インターネットによる資産運用、ネットショッピングなどが大きな影響を受けることになり、第三者決済産業や電子商取引(eコマース)産業にも大きな打撃を与えることになる」と話す。
別の第三者決済サービス産業関係者は次のように話す。限度額の設定は命取りになる。顧客のサービスの利用に影響が出ることになる。現在、多くの顧客が銀行の第三者決済サービスに対する振替金額の制限に不満を感じている。これ以前にある銀行が一日あたりの振替限度額を引き下げた時には、顧客は大きな不便を感じた。制限規定が再びうち出されれば、たとえばファンド投資サービス「余額宝」の振替・振込業務が大きく制約されることになり、顧客は余額宝などの商品を累計で1万元以上購入申請することができなくなる。また余額宝などを購入しようとする資金が直接消費に回らなくなる、。支付宝などの第三者決済のルートを利用して行う振替にも限度額が設定されることになり、基本的に第三者決済サービスで振替を利用する顧客が影響を受けることになる。
今回の草案は、昨年始まったばかりのインターネット金融にも言及する。草案によると、決済機関は金融機関のために、また資金調達、資産運用、担保、通貨両替などの金融業務を取り扱うその他の機関のために、決済口座を開設してはならないとされる。
▽第三者決済業務に致命的な打撃
ある大手第三者決済サービス企業の関係者の話によると、現在、同管理規定をめぐる意見募集は初期の段階にあり、最終的な発表までにはまだかなり時間があるとみられる。発表される可能性も大きくない。この管理規定が本当にうち出された場合、第三者決済サービス企業が致命的な打撃を受けることになるため、現在、各方面が熱い議論を繰り広げているという。