住宅市場政策の影響で3月に離婚が急増 (2)
婚姻登記機関職員の張嵐さんは今回の離婚ブームについて、民度の向上が待たれることを浮き彫りにするもので、国の信頼確立が差し迫って必要と考える一方で、離婚の段階までいたる人の多くは無力なのだとも感じている。本当の金持ちは、頭金や住宅ローンの問題を考える必要がないからだ。
張さんは、国は国民に民度の向上を求めるだけではなく、より科学的な制度設計をして、「二次災害」の発生を防ぐべきだと指摘した。
婚姻登記処は社会の変化を反映する窓口となっている。ここ数年来、不動産市場政策だけでなく、生活保護、戸籍、計画出産などの各政策が、容易に婚姻の悲喜劇を引き起こしてきた。天津市に住む30歳余りの孫雅彬さんは「政策の背後にあるのは中国の利益構造、離婚の背後にあるのは中国人の性格と信奉だ」と一言で説明した。
離婚現象に注目する謝百三教授の身近にも「偽装離婚」をした人がいた。上海市に住む公務員と教師の夫婦で、住宅価格が高騰して子どもが将来家を買えなくなることを懸念したために、少し前に偽装離婚をして新しい住宅を購入したのだという。夫婦は謝教授に「税を回避して、新しい家を買うため、本当に仕方がなかった」と釈明した。だが子どもから同僚、隣近所まで、夫婦の婚姻状況について知っている人はいない。これを聞いた経済学者の謝教授は「万感の思い」という。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年4月11日