中国侵略旧日本軍第731部隊罪証陳列館はこのほど、哈爾濱(ハルビン)市が今年、731部隊の歴史的価値と現実的意義を可能な限り示し、旧日本軍の戦争犯罪を忘れないように、「731部隊遺跡」新館の建設に着手し、「731部隊遺跡公園」を建設する計画であることを明らかにした。新華社が報じた。
ハルビン市社会科学院731問題国際研究センターの楊彦君・センター長は、731部隊について、次の通り説明した。
日本人はかつて、731部隊遺跡がある場所で、健康な人体を利用して、ペスト・チフス・赤痢・コレラ・炭疽(たんそ)・結核・梅毒などの細菌やガス・マスタードガス(イペリット)などの各種毒ガスに関する研究や実験を行った。731部隊の創設から1945年の終戦までの間に、旧日本軍に抵抗した愛国軍人や旧ソ連・モンゴル・朝鮮各国の反ファシストら数千人がこの地で殺害された。このほか、東南アジアの戦場から連行された欧米の捕虜も実験の対象となり、細菌戦による死傷者は20万人を上回った。
中国侵略旧日本軍第731部隊罪証陳列館の担当者は、「『731部隊遺跡公園』建設プロジェクトは、すでに国家関連部門に申請して審査認可を得ており、年内に着工する見通し。全展示物は新館と隣接する旧館に収蔵され、旧館は文化財として保護の対象となる。また、エリア内には遺跡文化公園も建設予定で、こちらも関連部門による審査認可を取得しており、年内に着工する」と話した。
2014年は中日甲午戦争(日清戦争)勃発120周年、2015年は世界反ファシズム戦争と中国人民抗日戦争勝利70周年にあたる。「731部隊遺跡」があるハルビン市平房区では、現有の「731部隊遺跡」と歴史的研究をベースとして、大型ドキュメンタリー映画「731」の撮影が開始されている。同作品は、中国侵略旧日本軍「731部隊」の罪悪行為を全面的かつ客観的に暴き出し、真実の歴史を取り戻すことを目的に制作が進められている。
「731部隊」遺跡は、世界戦争史上、最大規模で最も完璧に保存されている細菌戦遺跡群。遺跡面積は24万8千平方メートルに及び、細菌兵器の開発研究・使用という日本軍国主義者が中国で行った非人道的犯罪の動かぬ証拠となっている。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年2月28日