「人在囧途保険(帰省の往復中における交通機関の遅延や事故などを補償する意外傷害保険)」「春晩(旧暦大晦日の年越し特別番組)視聴率保険」「BOSS莫怪保険(遅刻による罰金を補償する保険)」「爆竹怪我保険」「食あたり保険」などなど、今年の春節(旧正月)連休中、これまでに聞いたことも無いような「変わり種」保険が次々と売り出された。しかし、これらのほとんどは、特定の場合に焦点が当てられた細分化された保険で、基本的な保障内容は、「古いお酒を新しい瓶に盛って」見た目を変えただけで、従来の保険と変わらないようだ。銭江晩報が伝えた。
保険業関係者は、「消費者は、保険の名前に惑わされず、保険の契約内容を細かくチェックすべき」と注意を喚起している。
6日、多くの高速道路で大渋滞が起こり、車は全く前に進まず、「出勤時刻に間に合わなければどうしよう?」と多くの人がやきもきした。実は、前もってそのようなケースを想定し、新商品を打ち出した保険会社があった。蘇寧易購と華泰財産保険は、「人在囧途保険」と「BOSS莫怪保険」を、春節に帰省する人をターゲットに、共同で発売した。「BOSS莫怪保険」は、春節に帰省して年越しをして、連休後の出勤初日に交通渋滞などで遅刻することを心配する出勤族を対象としたもので、保険会社は、遅刻のペナルティとして給料から差し引かれる額を保障する。
安誠財産保険は、全国の多くの都市で、「春晩視聴率保険」なる保険商品を発売した。保険契約者は、最高10万元(約168万円)の意外傷害保険のほか、2014年春晩視聴率を予想する権利が与えられる。予想が当たれば、保険契約者は、契約で定められた各種額面の買物券とポイントを獲得できる。
春節連休中、身内や集まって食事をする機会が多くなるが、もしお腹を壊した時は?そのような時のために、国華人寿は、「食あたり保険」を打ち出した。契約者が食中毒や食あたりで入院した場合、医療費が保障される。万が一死亡した場合は、5万元(約84万円)の死亡保険金が支払われる。
生命人寿も、「かゆい所に手が届く」きめ細かなサービスを提供した。爆竹が大好きな子供を対象とした保険料9.99元(約168円)の「爆竹怪我保険」だ。爆竹が原因で、子供に死亡または後遺障害が生じた場合には3万元(約50万円)の死亡・後遺障害保険金、あるいは5千元(約8万4千円)の医療保障が、保険会社から支払われる。
「変わり種」保険ブームは、昨年中秋節の「お月見保険」から始まった。このような保険は、掛けておいた方が良いのだろうか?業界関係者は、次のような見方を示した。
「春節に特化したこれらの保険商品は、名前こそ目新しく人目を引くが、そのほとんどが従来の意外傷害保険の部類に入るもので、春節に特有のケースに焦点を当てて商品化したにすぎず、保障内容も大同小異だ。人身傷害保険、交通傷害保険、旅行保険に加入済みの人は、『爆竹怪我保険』『人在囧途保険』『食あたり保険』の補償内容がすでにカバーされているので、わざわざ同じものを買う必要はない。二重購入で無駄な出費をしないよう、注意すべきだ」。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年2月8日