中国、車の接触事故の当事者が「被災地に寄付」で示談
広西壮(チワン)族自治区貴港市で26日に起きた高級車同士の交通事故で、当事者同士が「4月20日に大地震が起きた四川省雅安市蘆山県の被災地に2万元(約31万8千円)ずつ寄付する」ことで示談したことがこのほど、中国版ツイッター「微博(ミニブログ)」で「最も愛のある交通事故」と話題になっている。新京報が報じた。
■アウディがキャデラックに接触
貴港市の交通警察は同日、ミニブログの公式アカウントで、同出来事があったことを認め、一連の画像を投稿した。うち「公益事業寄贈統一受領書」を見ると、「寄贈項目」に「蘆山地震」と書かれており、金額は2万元。「貴港市紅十字会(赤十字)」のハンコが押されている。
同警察によると、同日、ドイツ車・アウディを運転していた段さんがバックして方向転換をしようとしたところ、誤って後方に止まっていた周さんの車・キャデラック(米)に接触してしまった。車2台には共に軽い擦り傷が付いてしまったという。
事故後、同警察はすぐに警官を現場に派遣し、現場検証を実施。検証を実施した警官によると、「詳しい検証と、当事者への取り調べで、段さんが全責任を負わなければならないと判断された。同判断には、段さんと周さん両者に異議はなかった。ただ、賠償費用の問題になると、両者なかなか話し合いがまとまらなかった。そのため、通常の手続き方法に基づき、両者の車を一時的に差し押さえた」。